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活性酸素とは?発生原因と“減らす”ための対策

抗酸化

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美容の世界では「老化は酸化」と言われます。

アンチエイジングを考えるうえで「抗酸化」は最も大切なキーワード。しかし、酸化はお肌だけの問題ではありません。

目や髪、カラダなどにも影響を与え、病気の原因になることもあります。

しっかり酸化に向き合い、生活の中の小さな工夫で抑えてしまいましょう。

老化と酸化の関わり

そもそも、なぜわたしたちの肌やカラダは酸化するのでしょうか。

活性酸素とは

細胞を酸化させるのは、「活性酸素

活性酸素は、カラダのあらゆる部分を酸化させる非常に強い酵素で、よく ‘錆び’ に喩えられ、老化に影響を与えています。

「活性酸素」は、呼吸をするたびにカラダに発生して「酸化」させます。人が呼吸によって取り入れる酸素のうち、1~3%が活性酸素になると言われていますから、残念ながら逃れることはできません

「活性酸素」が必要以上に増えてしまうと健康な細胞まで酸化してしまうため、これをいかに抑制するかが大切です。

シワなどの肌老化も、「活性酸素」が大きな原因のひとつ。

最近では「老化することは酸化すること」といわれるほど、「活性酸素」から肌やカラダを守ることの重要性が注目されるようになりました。

活性酸素が関与する主な疾患

クリックで拡大します。PCでご覧の方はご利用ください。

出典:活性酸素と病気 井上正康 著

動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、がん、糖尿病、胃潰瘍、肺炎、脳血管性痴呆症、アルツハイマー型痴呆症、アトピー性皮膚炎、関節リウマチ、白内障、未熟児網膜症などがあります。

過酸化脂質とは

老化と酸化の関わりにおいて、もうひとつのキーワードに「過酸化脂質」があります。

「過酸化脂質」は、「活性酵素」がコレステロール中の不飽和脂肪酸と結びついて酸化し、出来てしまった脂。

細胞の外側を覆っている細胞膜が活性酸素によって過酸化脂質に変化し、細胞膜自体が破壊されると、活性酸素が「DNA」を攻撃します。このとき「DNA」に狂いが起き、突然変異の遺伝子をつくり出してしまいます。この変異した細胞がガン細胞。

また、血中のコレステロール過酸化脂質は動脈硬化の原因にもなりますし、皮脂が酸化すると、お肌のシワの原因になったり、色素を沈着させるためシミができる原因にもなります。

抗酸化パワーは20代がピーク。40代前後、急激に衰える

「活性酸素」から身を守るため、カラダにはもともと「抗酸化力」が備わっています。

しかし、活性酸素から酸素を奪い取って攻撃力をなくすのが「抗酸化酵素

「抗酸化酵素」の代表といえるのは「スーパーオキサイドディスムターゼ(SOD)と呼ばれる酵素で、毒性のあるスーパーオキサイドという活性酸素を分解し、無害化します。

なんとも頼りになる酵素!

しかし悲しいことに「抗酸化酵素」のパワーは20代をピークに、40代以降急降下し、50代では20代の約半分にまで減少してしまうのです。

「抗酸化酵素」が減少すると、除去しきれなかった活性酸素が溜まってカラダの酸化のスピードが加速します。

だから、アンチエイジングを考えるときには、「抗酸化」がとても大切なポイントになるのです。

活性酸素による酸化の原因

原因が分かれば、防止法が分かる!
ということで、カラダや肌を酸化させる活性酸素の原因となるものをご紹介しますね。

紫外線による活性酸素

太陽の光には、目に見える光(可視光線)と、目に見えない赤外線・紫外線とがあります。紫外線は、その中で最も波長の短い光で、波長によってUVA・UVB・UVCに分かれますが、実際に地表に届くのは、そのうちUVAとUVB。

UVAは皮膚の奥にある真皮にまで届いてしまうため、この紫外線を食い止めようと「活性酸素」が活発になってしまいます。

ちなみに、UVBは酸化を防ごうとする「メラニン色素」を黒く見せてしまう作用が。
メラニン色素は、シミの原因となることで有名ですよね。

UVAは、肌の奥の真皮にまで侵入するため、ハリや弾力を生むコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸などを作り出す繊維芽細胞に損傷を与えます。その結果、ハリや弾力を失わせて光老化を引き起こす原因にも

過度な紫外線は、肌だけでなく、目や髪、カラダの老化も促進させます。

出典:気象庁「日最大UVインデックス(推定値)の年間推移グラフ」

上の表は気象庁が発表しているUVインデックス。

地域によって紫外線の量が異なりますが、できれば3月から10月位まではしっかり紫外線対策を行ったほうがよいことが分かります。

まずは紫外線対策を行うのが大切。これはすぐにでも実践できそうですよね。

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食べ物や生活習慣による活性酸素

食べ物や生活習慣からは、例えば以下のようなものがあります。

お酒

「活性酸素」は決して悪い事ばかりをしているわけではなく、体に入ってきたウイルスや細菌、毒物などを撃退してくれます。

アルコールは体内に入ると「アセトアルデヒド」に分解されます。アセトアルデヒドは毒性が強いため、その有害物質と闘うのが活性酸素なのです。

しかし活性酸素が増えすぎると身体の酸化につながりますので、お酒は控えめに抑えましょう。

添加物

体にとって悪影響な添加物。
添加物は体にとって害のあるものとみなされ、撃退するために活性酸素が発生します。

なるべく添加物を避けるに越したことはありません。

タバコ

タバコを吸うと、なんと100兆もの活性酸素を発生させると言われます。

活性酸素が増え、細胞やコラーゲンの繊維質が傷つき、シミやしわが増えてしまうので、アンチエイジングにとっては是非避けたい。

活性酸素は、タバコに含まれるタールに集中するとも言われています。

過度な運動

激しい運動をすると呼吸量が急増するため、活性酸素の発生を促進させます。

反対に、ウォーキングや水中歩行などの軽い運動は、抗酸化酵素の働きを高め、体の酸化を抑えます。

大気汚染や化学物質

大気汚染や化学物質も活性酸素を増やし、老化を進める原因です。

例えば排気ガスなどから有害物質を含んだ空気が体内に入ると、活性酸素が増加します。
他に、パソコンや電子レンジ、電気毛布などの電磁波が活性酸素を発生させるという話も聞きます。

ストレス

身体がストレスを感じると、ストレスに対抗するために「副腎皮質ホルモン」と呼ばれるホルモンが作られます。このホルモンが分解されていく時に活性酸素が増えます。

ストレスはビタミンCを多量消費します。ビタミンCは「抗酸化作用」があるため、ビタミンCが減少し酸化につながります。

さらに、ストレスを感じると人間は血管が収縮します。その後、血管が拡張して血液が勢いよく流れるときに活性酸素が生まれます。

活性酸素を減らすための生活習慣

体内で活性酸素が発生しても、カラダの抗酸化システムがしっかりとしていれば、体の酸化をしっかり防ぐことができます。

活性酸素から守る「抗酸化酵素」の働きを助けるために、自分でできることはないのでしょうか?まず、それが気になるところですよね。

それにはまず、食事などから摂り入れる「抗酸化成分」。
体外から抗酸化成分を補い、抗酸化力を高めておくことが大切です。

食べ物で「抗酸化成分」を摂る

野菜・果物・海藻・キノコ・豆類・種子・スパイス類など、偏らずに食べることが最も大切なポイントです。

抗酸化成分

体内の「抗酸化力」を高める抗酸化成分としてよく知られているのは、ビタミンC・Eの抗酸化ビタミンと、βカロテンやトマトのリコピンなどのカロテノイド、アスタキサンチン、植物に含まれる色素や、苦味成分ポリフェノールなどです。お茶のカテキン、ごまのゴマリグナンなども、ポリフェノールの一種

これらの抗酸化成分には、それぞれ異なる役割や働きがあるため、毎日いろいろな食品から抗酸化成分を摂取しましょう。

短期も長期も闘う、おすすめ食品

抗酸化力を支える抗酸化成分の中には、その働きを長期的に持続させる力をもつものと、活性酸素が発生すると素早く反応し、短期で発揮する力をもつものがあります。

しっかりした抗酸化力で体を守るために、その両方を摂取したいですよね。

そこでおすすめしたい食材は、ごま。
一つの成分で短期にも長期にも働いてくれるのが、ごまに含まれる「ゴマリグナン」です。

ゴマリグナンには、活性酸素が多く発生する肝臓の機能を増強したり、血液中の悪玉コレステロールの酸化を抑制する働きがあることが、科学的に実証されています。

ゴマリグナンおすすめ摂取方法

ごまを毎日食べるのは大変だと思う方には、太白ごま油や、ごまペーストがおすすめ。

それと、ビタミンEと併せて摂ることをおすすめします。
「若返りのビタミン」と呼ばれるビタミンEは、ゴマリグナンと一緒に摂ることで血中濃度が2倍になるんです!ふふふ。

ビタミンEといえば、アーモンド・ヘーゼルナッツ・いくら・たらこ・鯛・大根の葉・カボチャ・赤ピーマンなどなど。

ゴマリグナンの副作用は報告されていません。また、1日の摂取量の目安は 10mg とされていますが、この量をごま・ごま油・ごまペーストで摂取すると油脂が多くなり過ぎるので、生活の中で、できる範囲で摂取すればよいと思います。

活性酸素を抑える抗酸化成分

ビタミンC誘導体

ビタミンCは抗酸化力の高い成分。

しかしビタミンCはとても不安定なため、お肌からの吸収も悪く、化粧品に配合されるビタミンCは誘導体化されていることが多いようです。

ビタミンC誘導体には様々な種類があり、水溶性ビタミンC誘導体(リン酸型)、APPS、アスコルビン酸グルコシド、油溶性のVCIP、VCエチルなどがあり、それぞれ長所や短所があります。

アスタキサンチン

アスタキサンチンは、サケやイクラなどに含まれる赤い色素でカロチノイドの一種です。非常に抗酸化力が高く、ビタミンEの約1000倍といわれます。

化粧品に使用されるアスタキサンチンは、ヘマトコッカスという藻の仲間から採取されたものがよく使用されています。アスタキサンチンには抗炎症作用などがあることも知られています。

レスベラトロール

レスベラトロールとは、ブドウに含まれるポリフェノールの一種。

高い抗酸化力だけではなく、長寿に関連のある遺伝子にも作用することが分かってきました。アンチエイジングに大注目の成分。

エルゴチオネイン

キノコ類がつくりだすアミノ酸の仲間。

これも高い抗酸化力があり、エラスターゼやコラーゲン分解酵素を抑制する働きもあるので、アンチエイジングに期待される成分です。

肌を酸化させないケアで防止する

酸化物を残さない

肌にはなるべく酸化物を残さない、酸化しやすいものをつけないようにしましょう。
帰宅したら、早めにクレンジング。酸化した汚れをオフしてしまいます。

また、始めから酸化しやすい成分を配合しない、無酸化発想のコスメもあります。
酸化物として残留しない美容成分で、年齢を感じ始めた肌をしっかり保湿しながら、透明感のある美肌へと導いてくれます。

酸化と闘う「抗酸化」

抗酸化力の強いビタミンCやアスタキサンチン配合のコスメや抗酸化については、カテゴリー「抗酸化」に書いています。
中からも外からも、酸化を抑えてしまいましょう。

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カテゴリー:抗酸化

日常のちょっとした工夫やケアで、肌の調子や体調が変わり、若々しさも変わってきます。
知識があれば生活の中に気楽に取り入れられるし、コスメ選びのときのヒントにもなります。

このカテゴリーは、今後もこのブログで記事を増やしていきたいテーマだと考えています。

活性酸素の発生や、カラダや肌の酸化は、生きていればどうしても完全になくしてしまうことはできません。

だから、生活習慣や日頃のお手入れで、しっかりと抑止・防止したいものですよね。

このブログはアンチエイジングが大きなテーマ。今後も様々な「抗酸化」「紫外線対策」コスメをご紹介します。

葉月 敬子

▪ AEAJ認定 アロマテラピーアドバイザー ▪ JAMHA メディカルハーブコーディネーター ▪ AEAJ認定 環境カオリスタ ▪ 社団法人 日本アロマ環...

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