鉱物油は肌に悪いの? 肌に対するオイルの考えかた
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以前、化粧品を使って「化粧焼け」「油焼け」が起こることがありました。
そして「ノンオイル」の化粧品が増え、「オイル」は悪いもののようにイメージされていた時期があります。
しかしその後、油焼けの原因が解明されましたが、それでも化粧焼けへの不安が残ってしまい、肌にオイルをつけることがいいのか悪いのか不安に思っている人も多いと思います。
今回はこのあたりを少し整理して考えてみたいと思います。
「化粧焼け」「油焼け」の原因は?
その後の研究で、油焼けの原因は精製度の低い鉱物油だったことが解明されています。
しかし今でもなんとなく「無鉱物油」という文字を見ると安心するという人はとても多いのではないでしょうか。
植物性の製品が愛される傾向がある時代ですよね。
鉱物油とは?
鉱物油とは、石油を原料として合成・精製された油成分のことを言います。
その代表と言えるものが、ワセリンやミネラルオイル。
ちなみに、室温で個体のものがワセリン、液体のものがミネラルオイルと呼ばれますが、本質的には同じものと考えられています。
現在は、精製度の高い成分が使われている
現在では、石油から分留したのち精製して不純物をとりのぞいた、精製度の高いものが使われています。
ワセリン・ミネラルオイルの安全性
石油を精製した成分の代表的なものに、ワセリンやミネラルオイルがあると書きました。安全性が高く、刺激性も低いと言われています。
ワセリンは安全性が高いため皮膚科で処方される塗り薬の基材となり、パッチテストの基材としても使われています。
ミネラルオイルは、ベビーオイルの原料にもなるほど。
ワセリンの中でも、一般的な白色ワセリンを更に精製した高品質の白色ワセリンなども製品化されています。
これを使って、自分で化粧品を作っているという人も多いのではないでしょうか。
植物成分には様々な物質が存在している
一方、植物成分には、中心となる有効成分以外に様々な成分が混在しています。
それが素晴らしい効果をもたらす場合もあるでしょう。
しかし一方、その成分の中には必ずしも肌にやさしいとは言えないものも存在します。
ですから、植物成分だから「安全」とか「肌にやさしい」と言いきれるものではないことを知っておくのは大切です。
植物オイルの精製
化粧品や石けんを手作りするとき、たとえば材料のひとつとしてオリーブオイルを入れるとしたら…。
オリーブオイルと言っても様々なグレードのものを手に入れることができますよね。
まず、「食品グレード」にするのか、「コスメグレード」にするのか。
「エキストラヴァージンオリーブオイル」にするのか、「ピュアオリーブオイル」にするのか。
食用グレードの「エキストラヴァージンオリーブオイル」は、脱酸、脱色、脱臭などの精製を行いません。ですから、風味や栄養が非常に豊かです。
一方、化粧用のコスメグレードとして販売されている「エキストラヴァージンオリーブオイル」は、脱酸、脱臭をしていることもあり、さらに脱色しているものもあります。使用感としては、食用よりも軽い感じがします。
精製しているぶん、当然栄養にも変化があるでしょう。しかし、リスクが少ないとも言えます。
ここでは「エキストラヴァージンオリーブオイル」だけを書きましたが、ご存知のように、それぞれ「ピュアオリーブオイル」もあります。
このように、オリーブオイルといっても様々ですし、コスメグレードのものでも種類があります。
「ナチュラル」とか「オーガニック」であることをウリにしている化粧品のなかには、高度な精製を行っていないものもあります。
結局は、自分の肌になにが合うのかを知ることがとても大切なのではないでしょうか。
美しい肌に欠かせないもの
美しい肌には「水」と「オイル」が必要です。
「水」が皮膚の細胞組織に含まれていると「ハリ」を与えてくれます。
そして「皮脂」や「オイル」が肌の表面を覆うことによって、「ツヤ」を与え、水分の蒸発を防いで空気中に奪われていくことから守り、肌の水分を保ってくれます。
オイルは悪というようなイメージがあった時期もありましたが、肌の水分を保つためにはとても大切な役割を果たしてくれている、なくてはならない存在なんですね。
自分はどんなオイルを使うのか…鉱物油にも植物油にもそれぞれ素晴らしさがあります。そのときの自分の肌と相談しながら、上手に使いたいですね。